臨終勤行】

 浄土真宗の葬送儀礼は、臨終勤行に始まり、納棺・通夜・出棺・葬儀・火屋・収骨の各勤行を経て、還骨勤行をもって終えます。但し、出棺勤行と火屋勤行は葬儀時に勤めます。その後、初七日から四十九日まで七日毎にお勤めをし、百カ日法要、一周忌や三回忌の年忌法要(法事)、祥月命日や月忌法要(月参り)、さらに盆参りや納骨法要等が勤められます。

 身内が亡くなると、まず近親者への連絡と併せて、お寺と葬儀業者に連絡をして、葬儀を中心とした葬送儀礼の準備をします。

 最初に勤める仏事は「臨終勤行」です。ご遺体の枕元で勤めることから「枕経」とも呼ばれます。この仏事は、本来臨終前に阿弥陀さまに最期のお礼として故人が勤める仏参ですが、実際は故人が行うことはできません。代わって近親者が内々でお勤めしていましたが、最近はお通夜や葬儀の打ち合わせもかねて、お寺に依頼されることが多いです。また、法名や院号の確認や遺影の準備をし、お寺に「枕返し」を持参しましょう。 ※ 枕返し=故人の懇念としてのお供え(西林寺の翌日のお朝事のお仏飯)

 お通夜時に、併せて臨終勤行を依頼されることもあるようですが、それでは臨終勤行の本来の意義が薄れてしまいます。故人の人生最期の儀式ですので丁寧に勤めましょう。

【通夜勤行】

 臨終勤行(枕経)に続く仏事は、通夜勤行(お通夜)です。これは「夜伽(よとぎ)」とも呼ばれてきました。「伽(とぎ)」とは葬儀までの夜ごと(もしくは前夜)に、ご遺族や近親者が仏前に集い、夜を通して寄り添い過ごす風習です。お釈迦さまの入滅時に、弟子たちがご遺体を囲んで、一晩中語り合ったという故事に由来します。

 お通夜は、故人の死を厳粛に受け止め、深い悲しみの中で苦楽を共にした故人の死を他人事とせず自らの問題として受け止めて、み教えを通して自らの人生を訪ねてゆく大切な仏事です。ですから、寝ずの番をして、ろうそくの灯や線香が絶えないように見守る必要はありません。

 お通夜会葬時は、訃報を聞き、急ぎ駆けつけることもあるので、派手な色や柄物の服装などを避ければ、地味な平服でも問題ありません。但し、近年葬儀に参列できない人の葬儀に代わる儀式という意味合いが慣例化してきた地域もあるので、黒の式服等を着用する方が望ましいでしょう。

 また、仏事に参列するのですから念珠と門徒式章及び経本も持参しましょう。西林寺では、会葬の皆さまと一緒に「正信偈六首引き(正信念仏偈と和讃六首)」のお勤めをしています。